短小説
れっつ修羅場
な、なんでこうなった?
俺の頭の中はパニックと化した。
全て俺がいけない。
けど見つかるなんて…どうしよう…。
「どうして、こいつと一緒にいるの?」
「こいつって何よ、友だちでしょ?」
にやりと笑う俺のベッドで裸の女。
「うるさい!!あんたはだまってて」
時は一週間前にさかのぼる。
俺、礼(れい)は友人の紹介により、一人の女と出逢う。
それが亜美(つぐみ)だ。
亜美と付き合い、亜美は友人を紹介してくれた。
それが月子(つきこ)だ。
月子と出逢ったその日、俺は月子に一目ぼれした。
月子に『好きかも』とか亜美がトイレに行っていない時に言ってくるから…その日二人と別れて月子と再び逢い、ヤッテしまった。
それから亜美とデート。
月子とデート。
そんなウハウハな一週間。
そして…ベッドの上で裸なのは、月子。
怒り狂ってるのが亜美。
裸でオロオロしてんのが俺。
「ごめんなさい」
パンツをはき、土下座。
「どーして月子なの?」
泣く亜美。
「ど、どうしてって…」
「一目ぼれしたってねぇ~?」
俺のトレーナーを着る月子。
「だったら、だまってないで言ってほしかった」
泣きながら亜美は俺に平手打ちをして帰っていった。
俺は…二人を失った。
どうやら月子は俺が好きではなく、亜美への嫌がらせで付き合ったようだ。
もう、修羅場なんてこりごりだ。
『浮気はしません、絶対に!!』
これ、俺のスローガンだ。
完
*上目~
『ラララ友情』の続編的なものです。
『ラララ友情』では月子ちゃんが主役でしたが、今回は男の礼君です。
辞めましょう、浮気。
いけない、浮気。
2009,2,11の分19日