短小説
旅人はギターを手にした
「どうして旅人さんはギターを持っているんですか?」
その人はいろんな所を旅していると言った。
路上で歌っていた。
フォークギターを手にしていたから尋ねてみた。
「歌が好きだから」
彼の歌は決してうまくない。
旅して歌っているわりには下手だ。
「旅して歌って何になるんですか?」
旅人は考えた。
あまりに現実しか見ていない質問だったからだろう。
「歌も旅も好きだし、答えが見つかると思うから」
「何の答え?」
「歌も旅も続ける答えだよ」
よくわからない。
そして、旅人さんはギターを手にして歌いだした。
朝を向かえるまで、その歌は続いた。
完
*上目~
ムー●ンのス●フキン的な旅人さん。
こんな人いるのかな?
いたら夢想家ですな!!
2009,2,14の分21日