短小説

「そのカレーおいしそー!!」

そういって友達の女の子のカレーをその子の使っていたスプーンでパクついた。

それを見た私。

(それって間接的なキスでは?)

井原くんを嫌いになる。

「ハァー」

私は最近ため息が多い。

「はぁ~って萌ちゃん!!
 ため息つくと幸せが逃げるよ」

私にいきなり話しかけてきたのは井原くん。

「…いーよ、もう幸せじゃないし」

ヤケだ。

「えー!!?幸せじゃないの?
 …じゃぁこれあげる、俺の大好物だよ、おすそ分け。
 これで幸せになりなさい!!」

そう言って、井原くんはポケットから小さなチョコレートをくれた。

男の子が随時チョコを持っていると思うと笑えた。

「あ~笑うな」

私は一気に幸せになった。

あ~、私は井原くんが好きだ。

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