短小説
「先生?
どうして私の目を見て話してくれないの?」
放課後、生物室にやってきた私は先生?の隣りに座った。
先生?は必死にノートの丸付けをしている。
「どうしてって…忙しいからだよ」
「先生?じゃぁ~どうして手紙の返事くれないの?」
そっと私は先生の肩に手を触れた。
先生?は、びくっとして止まった。
そして先生?は眼鏡をはずし私を見る。
「君は、芹沢雪さんは、僕に…先生の僕にどうしてほしいの?」
先生?の手は私の頬を触れてきた。
立ち上がった先生?は上から私を見つめる。
「す、好きになって」
私は先生?の行動にびっくりしたけど今にも消えそうな声でつぶやいた。
「…それは無理です」
だんだんと近づく先生?の顔。
先生?の唇は私の唇の前で止まり、私の耳元にやってきて小さくつぶやいた。
そして先生?は私をおいて生物室を後にした。