喫茶ノムラへいらっしゃい!
お会計を済ませてお店を出るとき、私は我慢できず聞いてしまった。

「ここのケーキは、どこかのケーキ屋さんのケーキですか?」

ウエイトレスの女の子はにっこり笑って答えた。

「いいえ、ここで作ってますよ。」

「じゃあ、パティシエがいる、とか?」

「そうですね…、そんなところです。私の母がお菓子類は作ってるんですけど、趣味の延長みたいなものですよ。」

「そうなんですか。ケーキ、すごくおいしかったんで、驚いたんです。」

「本当ですか?ありがとうございます。母にも伝えておきますね。」

レジのすぐ横にあるショーケースには、ケーキとたくさんのチョコレートが並んでいた。

そう言えば、あさってはバレンタインデーだ。
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