喫茶ノムラへいらっしゃい!
好きだと気づいてしまってから、私は心に蓋をした。

かっちゃんは、幼なじみだ。

兄であり、弟であり、もちろん、友達でもある。

だけど、恋愛対象にはならない。

そう思ってたつもりだった。


でも、心は正直だ。

どんなに抑えても、蓋なんか簡単に開けてしまう。

かっちゃんの顔を見るたび、声を聞くたび、胸がキュンとなる。

心が大好きだ、って叫ぶ。

これが恋?

それなら、私が初めて好きになった人がかっちゃんでよかった。

私の中で、何かが一瞬輝いた気がした。
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