* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
第14章
拓海君から事実を聞かされた日
から3日が経った。


あの夜から俺は一生分の涙を
流し続けているかもしれない。


果懍の気持ちと自分の不甲斐なさ
を思うと意識もしない内に涙が流
れ落ちるんだ。


こんな状態で俺は学校も行けずにいた。


そんな俺にいつもは口うるさい
お袋が何も言わずに居てくれた事
が有り難かった。


部屋のベットで過ごす日々。


いつまでもこんな生活を続けて
いられない。


俺なんかより果懍の方が比べもの
にならない位に辛いんだ…。


俺がしっかりしなきゃ…。


重い体を起こすとフラフラする。



食欲も無く何も口にしていない
俺の体は立っている事さえ怠い。


でも…そんな事は言ってられない…俺にはやるべき事があるんだ。拓海君から聞き出した微かな情報…。


果懍を襲った奴らの車は白の
ワゴンタイプ…2人の男は顔に
覆面をしていたらしく明らかに
計画的犯行。


張本人の男に関しては上下黒の
スエット姿で何の特徴も無く…
唯一.恐怖の中で果懍が覚えて
いたのが運転席の男の指にはめ
られていた十字架の指輪。


絶対に捜し出してやる…。


俺は絶対に奴らを許さない。
< 139 / 437 >

この作品をシェア

pagetop