* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
将汰は俺らの1つ下で中学の
時には祐輔の家の2件隣に住んで
居た事とコイツの人懐っこい性格
から祐輔は自分の弟の様に将汰を
可愛いがっていた。


コイツと会うのは祐輔の葬式.以来だっけ…。


「おい!!武史テメェ誰に喧嘩
売ってんだ!?
この人達は俺の先輩でテメェが
太刀打ち出来るような相手じゃ
ねぇんだよ!!謝れ!!」


「す.すいませんでした!!」


将汰の言葉に金髪男は身体を真っ二つに折り詫びを入れて仲間の居る方へ戻って行った。


「アイツ…どんだけ身体柔けぇんだよ!?スゲェ…。」


誠也が俺の横で呟いている…。


「同感…。」


「すみません!!アイツ俺の後輩なんですけど…よりによって先輩達に喧嘩売るなんて…本当にすみません。」


「お前が謝る事ねぇよ。でも本当に
久しぶりだな…。元気だったか?」


祐輔の葬式の日.人目も気にせず
にずっと大声を上げて泣いていた
将汰の顔は今でも鮮明に覚えている。


そのすぐ後に将汰の両親の離婚が
決まり母親の実家に引っ越す事に
なった将汰とはそれ以来会う事は
なかった。


「はい!!元気だけが自慢なんで。(笑)」


将汰の笑った顔はどこか祐輔に
似ていた。
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