* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆

自分の手の感覚が無くなり俺の
息も荒くなる｡


｢ﾊｧ…ﾊｧ…岳!!立てよ!!｣


岳の反応が無くなっていた｡


それでも俺は腹に足蹴りを何度も
食らわす｡


死ね…｡


｢ﾊｧ…ﾊｧ…｡｣


辺りはうっすらと明るくなって
きている｡


岳を見るとピクリとも動かなくなっていた…｡



｢陸!!…ｩｩｯ…ｯｯ｣


…バカ…なんでお前が此処に居るんだよ｡


帰ったんじゃなかったのかよ…｡


誠也が大きな声で泣き出した｡


｢お前うるせぇよ｡(笑)なんでお前
が泣いてんだよ｡バーカ｡｣


｢何度止めよう…と思ったか…
わからねぇ…ｯｯ…でも…お前の
気持ちが…ｯｯ分かったから…｡
陸…ｯｯ後悔はして…ねぇんだろ?｣


｢あぁ｡してねぇよ…｡｣


俺は…後悔なんてしていない…｡


ちゃんと俺なりの覚悟も出来ている…｡


でも…もし最後に俺の望みが叶う
ならやっぱり果懍に会いたい｡


'陸君.ギュツてして…｡,


果懍の口癖…｡


でも…そんな些細な果懍の願いも
もう俺は叶えてやれない｡


俺も最後にもう一度だけお前の
温もり感じたかった｡


もう…叶う事の無い願い…｡