* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
昨日はあれからまた誠也の
安全運転のお陰で帰って来るのに
40分もかけて家に辿り着いた。


「脇道から誰が飛び出して来るか
わからねぇからな。」


誠也の運転は行きよりも更に
慎重さを増していて時折.俺達の
横を通る自転車にまで追い抜か
れる程だった。


「じゃあな。明日の朝迎えに
来るから!!」


「いや…電車で行った方が…。」


「お前だけは…人の親切を…」


「わ.分かったよ!!
じゃあ頼む!!その代わり時間に
余裕を持って来てくれよ。
俺.初日から遅刻したくね
ぇからさ…。」


「お前も大人になったじゃん(笑)」


いや…そう言う意味じゃ無く
お前のトロトロ運転だと何分
かかるかわかんねぇから心
配なんだよ!!


「ま.まあな。(笑)」


そんなこんなで…今日も会社まで
倍の時間を掛けて行く事になっている。


会社には8時半までに着かなく
ちゃいけない。


今は7時を過ぎた所だ。


朝は道が混む事を考えて
誠也の運転なら今から出ても
いい位の時間だ。


「アイツ遅せぇな!!」


「まだ早いんじゃないのかい?
言ってた所までだったら車だと
30分もあれば着くだろ?」


婆ちゃんでもそう思う道程…。
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