* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
今日も学校が終わると遊びに
出掛ける予定だったのに昼休みが
過ぎた頃から激しい寒さと喉の痛
みが俺を襲った。


3年になるまで学校を休む事も
授業を欠席する事も俺には許されない。


なんとか気力で授業を受けて
やっと帰れる時間。


「ゴホン…ゴホン。誠也…俺.今日はお前と遊んでやれねぇ…。」


「大丈夫かよ?」


「大丈夫じゃねぇ…。ゴホン…帰るわ。」


「おぉ。気を付けろよ。
俺も今日はおとなしく帰るよ。」


俺は誠也と別れてゾクゾクする
身体を手で摩りながら家へと急ぐ。


「ゴホン…ゴホン。クソッ…風邪か?バカは風邪ひかねぇんじゃねぇのかよ…。」


なんとか家に着いてベットに潜り込む。


寒い…。


お袋は買い物にでも
行ってるのか家には俺一人。


ババァ…早く帰って来いよ。
マジでヤバイ…。


-コンコン-


「陸?…居るのか?入るぞ。」


岳だ…。


俺は朦朧とした意識の中で岳の声
を聞いた…。


「陸?…寝てるのか?
陸!!お前どうしたんだよ!!」


「岳…ゴホン…寒い。スゲェ…寒い。」


岳が俺の額に手を当てた。


「お前!!すごい熱じゃないか!!
星野ちょっと来てくれ!!」


星野…。


果懍が来てるのか…?
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