* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
あの医院長先生は自分の
娘が俺に襲われたなんて
思ってもいないだろうな。


そんな男をあの人は自らの手で
助けたんだ。(笑)


そう言えば俺を痛め付けたあの
バカは今どこに居るんだ?


「母さんあのバ…陸は…?」


父さんと母さんが顔を
見合わせている。


「…陸はね…自分から交番
に行って罪を認めたの…。
そのまま…少年院に行く事
になるかもしれない…。」



アイツ…まさか…俺の事も
話したのか!?


「陸.何か言ってた?」


もし…あのバカが自分の
罪の発端の理由を話していたら…
俺も間違いなく少年院行きだ。


冗談じゃない。


そんな事になったら本当に俺の
人生は目茶苦茶になってしまう。


「ねぇ岳!!あなた達の間に一体
何があったの!?
本当の事を教えてちょうだい!!」


「…ほ.本当の事って…
どう言う事?
陸は何て言ってるの!?」


アイツは何て言ってるんだ?


ヘタに俺が話してしまうと自から
墓穴を掘ってしまう事になる。


「ただの…兄弟喧嘩だって…。
でも警察の人も疑ってるわ。
兄弟喧嘩でここまでするかって…
岳.本当の事を話して。」


良かった…俺の事は話して
いないようだ…。
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