* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
「母さん.何の話しだったの?」


俺の問い掛けに母さんは
動揺を見せた。


「ねぇ母さん!!何の話し
だったんだよ!?
俺のこの動かない身体の事で
何か言われたんだろ!?
母さん!!本当の事言って
くれよ!!」


長い沈黙の後…母さんは俺の
感覚の無い手を摩りながら
話し出した。


「岳.落ち着いて聞いてね。
岳の左半身は脳が傷ついた後遺症
で麻痺してるんだって…。

でもね!!リハビリを続ければ
動くようになるって!!
岳.お母さんと一緒に頑張ろう!!」


リハビリ?……俺にそんな余裕の
時間は無い…。


「俺にはそんな事をしている時間
は無いんだよ!!
それでなくても俺が暢気にベット
の上に居る間にも他の奴らは着々
と大学受験に向けて勉強している
んだぞ…!!」


なんで…俺がこんな目に合わなく
ちゃいけないんだ…。


すべては陸のせいだ…。


アイツのせいで…本当に俺の人生
は目茶苦茶になってしまった…。


「クソッ!!…全部.陸のせいだ!!
母さん!!俺.どうしたらいいんだよ!!
小さい頃からずっと頑張って
きたのに!!
俺はずっとこのままで生きて
いかなければならないのかよ!?」


「岳!!落ち着いて!!」
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