* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
俺と誠也がたどり着いたのは
スカーフのコーナー。


色々な色や柄のスカーフが
たくさん並べてあった。


一番始めに俺の目に
入ったのがサーモンピンク
の花柄のスカーフだった。


俺が手に取ると誠也が
横で頷いていた。


「陸ん家の叔母さんなら
似合いそうだな。」


俺は迷いも無くそれに決めた。


「お前は決まったのかよ!?」


誠也に聞くと不気味な
笑を浮かべながら答える。


「俺の母ちゃんと言えば
これしか.ないっしょ!!」


誠也が手に取ったスカーフを
見て俺は大きく頷いた。


「それしかねぇな。(笑)」


「だろ…!?(笑)」


誠也が選んだのは派手な
ヒョウ柄のスカーフ。


誠也の叔母さんの為に
作られたんじゃないか
と思う程だった。


「誠ちゃん…。
本当にそれでいいの?」


佐伯が思い切り引いていた。


「誠也.佐伯まだ叔母さん
と会ってねぇの?」


「あぁ。近い内に紹介する
つもりだけど。」


なるほどな…。(笑)


誠也の家系は叔父さんは
至って普通だが…叔母さん
はとにかく派手だ。


中学の時の参観日には
上下ヒョウ柄のスーツを
着てみんなの注目を浴びた
名物母ちゃんだった。
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