* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆

｢えっ…?｣


拓海君は俺に謎の言葉を
残して帰って行った｡


岳が守りたいもの…｡


何なんだろう…?


岳の先に見える光りが何かは
わからないけど…
その為に頑張ろうと思えるなら
良かったと思う｡


｢きっと良くなる｡｣
拓海君にそう言われて
少し嬉しいと思う俺が居た｡


家に入ると拓海君が言っていた
通りカレーの美味そうな匂いが
漂っていた｡


｢婆ちゃん.ただいま!!｣


｢お帰り｡星野さんは帰られたのかい?｣


｢うん｡婆ちゃんに宜しく
って言ってたよ｡｣


｢そうかい｡(笑)何のお構いも
出来なくて申し訳なかったね｡
そうそう…陸が帰って来る前に
話してたんだけど星野さんは岳の
通ってる病院の先生なんだって?｣


｢そうだよ｡あぁ見えて医者
なんだから信じらんねぇ｡(笑)｣


｢いや.あの人は立派だよ｡
気遣いも出来て…婆ちゃんと話す
時もちゃんと目を見て話してくれ
てね…若いのに今どき珍しいよ｡｣


婆ちゃんはえらく拓海君を
ベタ褒めしている｡


俺が帰るまでの間に婆ちゃん
と拓海君はどんな話しをして
いたんだろう?