* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
夢を見ていた。


俺は果懍と手を繋ぎながら
歩いていて…。


果懍の岳だけに見せていた笑顔は
今.俺だけに向けられている。


そんな果懍に愛しさを
感じて思わず抱きしめてしまう。


夢の中の俺は自分に正直で…
果懍を抱きしめながら何度も
果懍に想いを伝えてるんだ。


俺.お前の事が好き。


誰にも渡さないから。


ずっと俺だけの女で居ろよ。


俺の本当の気持ち…。


現実に戻れば絶対に言う事が
出来ない俺の気持ち。


夢の中だけでもいい…果懍を
ずっと抱きしめていたかった。


それなのにそんな小さな願いも叶わない。


抱きしめている果懍の肩の向こうには岳が立っていて…。


岳が果懍を呼ぶんだ。


「星野!!」


呼ばれた果懍は岳に気付いて
俺の腕から擦り抜けて行く…。


果懍…行くな…!!


果懍…夢の中だけで
いいんだ俺の側に居てくれ…。


果懍…果懍…!!


陸君…陸君…。


果懍の声が聞こえる。


果懍…!?…果懍!!
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