* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
「凜…もしかして…コイツ…」


「智!!…お兄ちゃん来ない
みたいだから一緒に帰ろう。」


「あぁ。…お前さ…これ以上.凜を
苦しめるなら俺.お前を許さないから…。」


苦しめる…?


果凜は男に肩を抱かれながら
俺から離れて行く…。


果凜…。俺の存在はお前を
苦しめるのか?


「待てよ…果凜!!」


果凜は一度も振り返る事なく
俺の視界から消えた。


果凜の頑なな態度が長い俺達の
空白の月日を感じさせた。


果凜は俺の大好きだった笑顔
を見せてはくれず目すら合わ
そうとしなかった。


俺の身勝手さが果凜を
変えてしまったんだ。


俺は無理矢理にでも果凜を
連れて帰るべきだったのか?


今さら後悔しても.もう遅い…。


寄り添う2人の後ろ姿が
頭から離れない。


俺はその場から身体を動かす
事が出来ずに近くの椅子に身を
沈めた。
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