* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
「陸君…陸君!!」


「…!?」


「陸君!?…大丈夫!!」


俺が目を覚ますと
居るはずのない果懍
が目の前に居た…。


「果懍…。」


「大丈夫?すごいうなされてて…。
あ.あの…私の名前呼んでたから…。」


俺…声に出してたんだ…。


「……岳は?」


「さっき買い物に出掛けたの…。
冷蔵庫に何も無くて…陸が目を
覚ました時に飲む物が無いから
買いに行って来るって…。」


「そっか…。」


「陸君…すごい汗だよ。
着替えた方がいいんじゃ
ない?着替えどこ…?」


果懍に言われて初めて気付いた。


「…クローゼットの中のたんす
に入ってる…。上から2段目…。」


果懍が俺の言った通りに
クローゼットを開ける。


「たくさん洋服持ってるんだね!!
どれでもいい?」


「あぁ…。」


果懍はロンTを選んで俺に
渡して来る。


俺が今1番気に入っている
ブランドのTシャツ…。


「はい。早く着替えてね。
前園君が帰って来たら.また飲み物持って来るから…。」


果懍が夢と同じ様にまた俺の
前から離れて行く…。


……行くな。
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