* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆

なんとか誠也を拾って
会社に向かう｡


｢陸ちゃん.遅かったね｡
俺.忘れられてんじゃない
かと思ってヒヤヒヤしたよ｡｣


｢悪りぃ…完璧に忘れてた｡｣


｢はっ!?マジで忘れてたのか!!｣


｢おぉ｡(笑)…で?佐伯に
話したのか?｣


｢あぁ｡昨日は悪かったな｡
桃.スゲェ…喜んでた…｡
嬉しいって…結局また泣か
しちまったよ｡(笑)｣


｢そっか…良かったな｡｣


｢俺…1度でも子供を諦めようと
思った自分が恥ずかしいよ…｡
桃は始めから迷いなんて一切
無かったのに…
俺の考えに桃を傷付けてさ…
でも.もう迷わない｡
俺がしっかりしなきゃな｡｣

本人の言う通り昨日とは
打って変わって誠也の顔
に迷いは無かった｡


｢本当しっかりしろよパパ!!(笑)｣


｢おぅ｡(笑)｣


会社には.なんとか遅刻せずに
着く事が出来た｡


ロッカーで誠也と２人
作業服に着替える｡


｢あっ…俺からも報告があんだ｡｣


｢どうした!?まさか…お前
もパパになるとか!?｣


｢違ぇよ!!岳から電話が
あったんだよ!!
今度の日曜日に会う事に
なったから｡｣


｢そっか…やっぱり岳も
お前と話したかったんだよ｡
ちゃんと話して来い｡｣


｢あぁ｡｣