* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆

謝って簡単に許される事じゃ
無い事はわかっていた｡


でも…岳を見た瞬間に俺の想像を
遥かに超える岳の努力があった事
を思い知らされ…その事を笑って
話す岳の優しさに俺は謝らずには
いられなかったんだ｡


｢陸…今日.俺がお前との
待ち合わせ場所になぜこの
公園を選んだかわかるか?｣


｢……わからねぇよ…｡
俺もずっとなんでこの公園
なのか考えてた｡
この場所は岳にとって思い
出したくも無い場所のはずだろ?｣


｢確かに…この公園の前を
通る事さえ嫌な時があったよ｡
それに.お前の事もずっと
憎いと思ってた…｡｣


｢………｡｣


｢でも…今は違うよ｡(笑)
あの日があったから今の
俺が居るんだ｡
身体が動かなくなった事も
俺がまともな人間に成長する
為に必要な試練だったんだよ｡｣


岳の言った言葉の意味が
理解出来ない｡


｢必要?どう言う意味だよ?
俺のせいでお前は人生が
目茶苦茶になったんだろ!?｣


｢あぁ｡目茶苦茶になったよ｡
最低.極まりない俺の人生がね｡
でも変わりに計算の無い真っ直ぐ
な人生を与えて貰った｡｣


真っ直ぐな人生?


岳に何があったんだろう?


何が岳を変えたんだろう?