* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
「おぅ。前園.出て来たのか!?もう
大丈夫なのか…?」


担任の吉岡が廊下で俺に声を掛けてくる。


「あぁ…。」


「しかし…お前が風邪ひくとは…
バカは風邪ひかねぇんだけどな…。」


吉岡が首を傾げながら
教室に入って行く。


コイツもかよ…。


「本当だ…。バカは風邪ひかねぇ
って俺の母ちゃんも言ってたな。
お前.風邪じゃなくて何か他の
病気なんじゃ…」


「…風邪だよ!!」


「あっそ…。」


授業が終わって久しぶりに誠也と
駅前のゲーセン。


ゲームに飽きた誠也は近くに居た
女2人に声を掛けてる。


「陸!!一緒に遊べるって♪」


「俺はいいわ…今日はそんな気分
じゃねぇんだ…。遊ぶならお前が
2人相手しろ。」


「いや〜いくら俺でも2人は相手
に出来ねぇよ。いや.出来るか…。」


「……。知らねぇよ。じゃあな。」


俺は誠也を置いてゲーセンから出た。


相変わらず元気な奴だな…。(笑)


俺は正直.身体もまだ本調子じゃなかった。


身体と言うより…胸の真ん中に
ずっとある痛み…日ごとに大きく
なっている事はわかっている。


でも…今は治療法が見つからない。
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