* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
「前園さ〜ん.前園 岳さん。」


「はい。」


「前園さん少しお休みが
多かったようなので先生
が一度診察したいそうです。
お呼びしますのでそのまま
お待ち下さいね。」


「はい…わかりました。」


自分でもわかっていた。


身体がどんどん硬く
なっている事。


自分が怠けていた
結果がこれだ…。


「前園さんどうぞ…。」


診察室に入ると
若い医者が席を立つ。


「前園さんですね?
少しお待ち下さい。」


「…?はい。」


何なんだよ…あんたが
診察してくれるんじゃ
ないのかよ…。


5分程.経った時だった。


「申し訳ない.待たせたね。」


俺の前に現れた人…。
それは星野の親父だった。


「いえ…。」


どうして星野の親父がわざわざ
俺を診察するんだろう?


「ちょっと診させてもらうよ。」


星野の親父が俺の左半身の反応を
確かめていく。


その表情には険しさが増していき
大きく息を吐いて俺を見た。


「前園君…君は治したいと
思う気持ちはあるのかな?
このままだと本当に動かな
くなってしまうよ。」


「………。」


本当に動かなく
なってしまう…。


俺の身体はそんなに
硬くなってるのか?
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