* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
「実家に帰ってたの…。
私ね…1人になっちやった。」


「えっ?」


「私がね小さい時にパパが亡く
なって…今度はママまでが…。
私が理学療法士になれた事…
とっても喜んでくれてたのに…。」


「お母さん…亡くなったの…?」


美咲は言葉にならず頷いた。


俺は何て言ってあげれば
いいかわからずに居た。


「これからは…たくさん親孝行
してあげたいって思ってたのに…
死んじやったら…出来ないよ!!」


美咲…。


涙がとめどなく溢れ出し
美咲は子供の様に泣いた。


そんな辛い事を1人で
抱えていたんだ…。


愛しさが溢れ出し俺は
美咲を抱き締めた。


「岳…君…。」


「美咲…1人じゃないよ。
俺がずっと傍に居たらダメかな?
俺…美咲が好きなんだ…。」


「本当に…?本当なの…?
私の片思いだって思って
たのに…信じられないよ。」


俺も信じられないよ。


俺を好きになってくれた事。


「本当だよ…。美咲の傍に
居たいんだ…。
これからは俺が美咲を支え
て行くから…。
俺と付き合って欲しい。」


「嬉しい…岳君…嬉しいよ。」


俺達は思わぬ展開から
想いを伝え合う事が出来た。
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