* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
そんな事で許して貰えるとは
思っていない…。


でも俺はそうせずには
居られ無かった。


「陸の気持ちがわかる?
自分にも本気で惚れた
女が出来たから…ってか?(笑)
お前と川島の噂はとっくの
昔に俺の耳に入ってんだよ。
それに謝る相手を間違って
るんじゃねぇのか?
お前が一番に謝らなきゃい
けないのは俺じゃねぇだろ。」


星野さんの言う通りだった。


俺が一番に謝らなきゃいけない
相手…それは良くわかっている。


会ってくれるだろうか?


「人間変われば変わるもんだな。」


そう言うと星野さんは
俺の横を通り過ぎて行く。


星野さんの優しさが見えたのは
俺の気のせいだったんだろうか?


また勘違いするなと聞こえて
きそうだが…そう感じて最後に
話せた事に感謝した。


そんな俺に母さんから思いも
寄らぬ知らせを受けたのは国家
試験を終えた夜の事だった…。


「岳…陸から電話があってね…
あなたに会いたいって…。」


「えっ!?本当に?」


俺に会いたいと言ってくれた
陸の気持ちが嬉しかった。


俺も会いたい…。


会って今までの正直な
気持ちを話したいと思った。
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