* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
式場に着くと親父とお袋
が既に到着していた。


親戚達も集まり婆ちゃんを
囲んで久しぶりの再会を喜
んでいる。


「陸ちゃん!!大きくなって!!」


親父の妹の瞳おばさんが
俺の元に駆け寄り俺の背中を
バシバシと叩いてくる。


痛いんですけど…。


「お久しぶりです。(笑)」


「久しぶり♪相変わらず
あんた達.兄弟はいい顔
してるわね。
奥さんになる人も大変ね♪」


「い.いや…そんな事
ないっすよ。(笑)」


「またまたぁ!!(笑)」


バシッ!!


だから…マジで
痛いんですけど…。


「陸!!岳が着いたらすぐに
来て欲しいって…
1番奥の控室にいるから
早く行って来い。」


親父の言葉に瞳おばさん
から解放される。


「あぁ.わかった。」


親父の横ではお袋が俺を
見て頷いている。


「……??」


「陸.早く行きなさい。」


お袋…?


-コンコン-


「はい?」


「岳?…俺。」


扉が開くとグレーのタキシード姿
の岳が迎えてくれる。


「岳.おめでとう。タキシード
似合ってんじゃん!!(笑)」


「ありがとう…。
着慣れないから何か
落ち着かないよ。(笑)」


岳は本当に幸せそうな
顔をしていた…。
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