* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
「…かな?…人の女といつから
会ってねぇかなんていちいち
覚えてねぇよ。(笑)」


「そうかな?…陸.お前に星野の事
を頼んだ日.何かあった?」


今日の岳は何か変だ…。


「別に…。」


岳が俺の顔をじっと見つめてる。


俺はそんな岳から思わず目を
逸らしてしまう。


「そっか。変な事聞いてごめんな。
あっ.忘れてた…母さんが早く
風呂に入れって言ってたぞ。(笑)
じゃあな。…おやすみ。」


「あぁ。…おやすみ。」


岳は俺の嘘に気付いたかもしれない…。


俺が初めて岳についた嘘。


いや…岳だからついた嘘。


本当の事なんて言えねぇよ…。


岳…ごめん。


俺はお袋にまた怒鳴られる前に
風呂に入る。


風呂から出た後.リビングを通る
と親父が帰って来ていた。


「お帰り…。」


「陸.母さんから聞いたぞ。お前.
最近また帰りが遅いらしいじゃ
ないか!?母さんにあまり心配掛けるなよ。」


また説教かよ…。


親父も説教が始まると長ぇんだよな…。


ここは素直に謝って逃げるか…。


「ごめん。明日から気を付けるよ。」


意外な俺の返事に親父はそれ以上
何も言わなくなった。


よし…これで退散だ。
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