* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
「陸.ッッ…果凜ちゃん
おめでとう…。ッッ」


「また…泣いてんのかよ…。」


「うるせぇ…お前も泣い
てんじゃんか…。」


誠也の言う通り俺は誠也の顔を
見て再び泣いてしまった。


いつも.いつも行動を共にし
俺を支えてくれた誠也。


今.俺が親となって自分の
子供にも俺と誠也のように
一生.親友と呼べる友達を
作って欲しいと思う。


「……誠也.俺も一度にお前に
追い付いた…。
今日から二人の親になったよ…。」


誠也が何度も頷く…。


この日いい歳をした男が二人
ずっと泣いていた事は後に笑い
話しになるだろう。(笑)


でも.喜ぶや悲しみ…どんな事
でも素直に分かち合える親友が
居る事は俺のもう一つの宝物。


ふと.岳が言っていた
言葉を思い出す。


岳が親になった日…自分の事の
ように喜び涙を流していた誠也
を見て岳の目にも光るものが
あった。


誠也が帰った後
岳が俺に言った。


「言い訳になるかもしれないけど
俺にも誠也のような親友と呼べる
奴が居たらあの日は無かったかも
しれないんじゃないかなって…。
俺…本当はお前と誠也が羨まし
かったんだ…。」


「俺達が…?」


以外だった。
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