* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
次の日から俺は星野と会うと
積極的に話し掛ける様にした。


いや.会うとと言う言葉は
間違ってるかもしれない。


俺はわざと星野の視界に
入る様に行動していたから…。


「最近よく会うね。(笑)」


「本当だな。(笑)どう勉強の方は頑張ってる?」


「いつも頑張ってる。(笑)
でも前園君には勝てない。(笑)」


「よく言うよ。いつ星野にトップの
座を奪われるかって俺は毎回ドキ
ドキもんだよ。(笑)」


俺は星野に会う度に探りを入れていた。


1年生の間はなんとか俺は星野に
トップの座を渡す事は無く過ごす。


2年になって星野とはまたクラス
も別になり会うと話すだけの日々
がずっと続く。


でも.その頃になると俺はなぜか
星野に対して余裕が出てきていた。


1年の時に真田が言っていた
通りに星野はどんなに頑張って
も2番にしかなれない。


何の根拠も無いのに俺は
そう思い始めていた。


俺は焦らなくても今まで通り
勉強してればいいんだ。


絶対に星野は俺からトップの座を
奪えない。


それを裏付けるかのように
2年の2学期を終えようとして
いる今.俺達の順位に動きは
なかった。
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