* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆
-バタン-


扉の閉まる音が聞こえた。


岳が帰って来たんだろう。


「誰か帰って来たんじゃない!?」


果懍が起き上がり慌てて下着を身に付ける。


「岳だろ…。入って来ねぇよ。
アイツも俺達が何してるかって
事くらいわかんだろ。(笑)」


「陸君…扉…扉が開いてる…。」


俺の部屋の扉が少し開いていた。


確かに閉めた筈なのに…。


「………。」


「もしかして…前園君に見られてたの…?ヤダ…。」


「……大丈夫だよ…俺.閉め忘れたかもしんねぇ(笑)それに岳は今.帰って来たばっかじゃん…見られてねぇよ。」


「本当に…?」


「あぁ。気にすんな。(笑)」


岳に見られた。
俺は確かに閉めた筈…いつから
見られてたんだろ…。


岳はずっと俺達の行為を見ながら
果懍の喘ぎ声を聞いていたんだろうか…。


俺にとって行為そのものより果懍の裸を岳に見られたと言う事が堪え難い事だった。


「………。」


「陸君…?…陸君!!」


「…ん?あっ.ごめん。」


「何.考えてるの?」


「別に…あっそうだ!!
腹減っただろ!?何か食いに行こうぜ!!(笑)」


「……うん。」


まだ気にしているんだろう…。果懍の表情が曇っていた。
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