1秒後の奇跡【超短編】
1秒後の奇跡
☆
12月24日
PM 22:34
駅前の大きなツリーを横目に、コートのポケットの中に入れた手をギュッと握り締めた。
今年は26日の金曜日で仕事納め。
だから今週はずっと残業だった。
もう少し早く仕事が終わってさえいれば、フリーの友人とご飯にでも行けたのに。
もう今日はこのまま家に帰って寝るだけ。
そして何事もなかったかのように終わるんだ。
今年のx'masは。
なんて事を考えていたあたしを嘲笑うかのように、ヒューッと冷たい風が頬を通り抜けていく。
チカチカと光るツリーのてっぺんの星を通り越して、吸いこまれそうなほどに澄み切った夜空を見上げた。
ねえ、サンタさん?
こんな日くらい、何かすんごい奇跡が起きたってイイんじゃない?
なんて。
ある訳ないか。
PM 22:34
駅前の大きなツリーを横目に、コートのポケットの中に入れた手をギュッと握り締めた。
今年は26日の金曜日で仕事納め。
だから今週はずっと残業だった。
もう少し早く仕事が終わってさえいれば、フリーの友人とご飯にでも行けたのに。
もう今日はこのまま家に帰って寝るだけ。
そして何事もなかったかのように終わるんだ。
今年のx'masは。
なんて事を考えていたあたしを嘲笑うかのように、ヒューッと冷たい風が頬を通り抜けていく。
チカチカと光るツリーのてっぺんの星を通り越して、吸いこまれそうなほどに澄み切った夜空を見上げた。
ねえ、サンタさん?
こんな日くらい、何かすんごい奇跡が起きたってイイんじゃない?
なんて。
ある訳ないか。