ある日の不思議なお話【前編】


『Ryo…さん…?』


無意識に
Ryoの流した涙を
舐めた


『封筒

見ていいですか…?」

Ryoが頷くのを
確認して
あたしは封筒を開けた


そこには



一通の手紙と



指輪が…


[亮へ

ごめんなさい

そして今までありがとう
幸せになってね]



なぜか分からないケド
涙が出た


『Ryoさん…
これ…』


Ryoは
ゆっくり口を
開いた



「一週間前に
別れたんだ

俺以外に
好きな奴が
出来たんだって…

笑っちゃうよなぁ…

久し振りに
好きな女だったのに…」

あたしは
どうする事も
出来なかった


ここで
Ryoさんを
慰めるのは
あたしがする事じゃ
ないし…


『だから最近指輪して
にゃかったんですね』

やっと出て来た
言葉がそれだった




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