星空とミルクティー
「そういえば茜、今日どうすんの?」
「なにが?」
「いや、今から帰るとかなり遅くなるだろ?泊まってけば?」
「寒いし、危ないしさ。」と付け加えられて、納得した。
「制服は予備があるし、パジャマとかは俺の貸すし。化粧品とかも…母さんが普段使ってないやつがあると思うし。」
渉が口を開けば開くほど、断る理由がなくなっていく。
まだ電車はあるけど、確かに時間はかかるし、寒い。
ここ数年は泊まっていないけれど、昔はよく泊まっていたし。
「…じゃあ、」
「待った!!」
泊まらせてもらおうかな、と続くはずだった言葉は、焦ったような声に遮られた。
「なんだよ、蛍。」
「茜ちゃんが泊まるなら俺も泊まる!」
え!?
それはちょっと…困るかも。