星空とミルクティー
「…気をつけてくださいね。」
――ツイてない、と思った。
「マスター!!
おみやげ待ってますから!!」
――あたしの隣で、にこにこ笑う彼のせいで。
「…ありがとう。」
「おう!!ダンボールいっぱい買ってきてやるからな!!」
――でもね?
2週間前、
メールに添付された、生まれたばかりの孫の写真を、
今まで見たことないほど幸せそうな顔で眺めていた2人を見ていたから。
「「「いってらっしゃい」」」
…笑顔で送り出すしか、ないじゃない。
「いってきます」と笑った2人は、エンジンの音とともに、あっという間に見えなくなった。