星空とミルクティー


「なに、茜ちゃん俺に興味持ってくれたの?」


謝ろうとしたあたしに投げかけられたのは、やけに明るい声。
…まるで、微妙な空気を誤魔化すかのようだった。


「いや、別に。」


蛍吾くんが誤魔化すなら、気付かないフリをしよう。


「ひっどい!!」


泣きマネを始めた彼の姿を眺めながら考えた。

あたしは、蛍吾くんのことを何も知らないのだ、と。












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