星空とミルクティー


――茜ちゃんが 俺を相手にしてくれてないのは、痛いほどわかってた。

どうにもできない、年の差。

『高村蛍吾』という人間を、彼女は『1人の男』とは考えていないようだ。



そんな彼女の、

『蛍吾くん、1人暮らしなの?』

という一言。


おそらく、特に意味などなかったのだろう。


けれど、彼女から自分のことを尋ねられるのは初めてだった。

少し舞い上がってしまったのも、些か仕方ないと思う。


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