星空とミルクティー


遠く離れて住む息子のもとに赤ちゃんが生まれた。
伯父さん伯母さんからすれば、初孫。

今までは年末年始はこっちへ帰ってきていたけど、さすがに生まれたばかりの赤ちゃんに長旅をさせるわけにはいかない。

そこで伯父さんと伯母さんが、行くことになったのだ。


――大切なお店を、あたしたち3人に預けて。


元々、来るのは近所の常連さんばかりの小さなお店だ。

あたしたち3人で まわらなくなるほどのお客が来るなんて、ありえない。


うちの両親は海外だし、大学の友達は実家に帰ったり、彼氏と年越しだったりで、これといって予定もなかった。

そんなあたしが、これからの4日間から逃げ出したくて仕方ないのは、



「…茜ちゃーん、4日間一緒だね。」



彼の、せい。


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