‐白雪姫と悪魔なアイツ‐
次の日。
教室に行くとあたしの席の後ろに何故
か、――救世主がいた。
「あ、姫ちゃん!!」
あたしの姿を見つけるなり、彼は花を
咲かせたようにパアッと笑顔になる。
それ以上に笑いたいのはあたしのほう
なのかもしれない。
あたしのことを名前で呼んでくれる人
なんて今までいなかったのに。
「なんで、ここにいるの??」
笑いたいのを必死に堪えてあたしは疑
問を口にする。
彼は「あー」と考える素振りを見せると
ニコッと微笑んだ。
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