‐白雪姫と悪魔なアイツ‐



 一時間くらい玄関で正座させられたま
 まお母さんのお叱りを受けて、あたし
 は痺れた足を引きずるようにして自室
 に入る。



 ベッドに仰向けになると、アイツの顔
 が頭に浮かんだ。



 勝手にあたしの前に現れて、あたしを
 こんだけ悩ませて、結局は皆と一緒。



 時々あたしを哀れむような瞳をする。



 別にそんな瞳で見られる覚えんてこれ
 っぽっちもないんだけど、あれだけあ
 たしに近寄っておいて、“付き合って
 みたら何か違った”って振られる。



 だからあたしからすれば、男自体ダメ
 なのかも。



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