‐白雪姫と悪魔なアイツ‐

「薫くんは信じられそう」(薫SIDE)




 姫ちゃんが俺の名を初めて呼んだ。



 たったそれだけのことなのに、今まで
 散々名前呼ばれることになんて感情は
 なかったのに、何なんだコレは。



 姫ちゃんは俺の知らなかった感情を教
 えてくれる。



 新しい自分を見つけさせてくれる。



 まるで今までしてきたことが癒されて
 いくように…。



 「さてと、そろそろ帰るかな」



 姫ちゃんが巻いてくれたマフラーとミ
 トンを取って、姫ちゃんに差し出す。



 「ううん、寒いし使って??」



 ……キュン



 一つ一つの動きに胸が締め付けられる
 一つ一つの仕草に胸がときめいている



 これが恋ってやつなのか…??



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