‐白雪姫と悪魔なアイツ‐
(Ⅲ)恋の確信絡まる気持ち
「俺好きな人いるからさ」(姫SIDE)
バイトの日がやって来た。
お母さんにお願いして、カウンターか
ら見えるキッチンの間に見えないよう
カーテンを掛けてもらった。
お母さんは「何で??」って聞いてきたけ
れど、余計な心配はかけさせたくない
から、あのことは黙ってることにする
あたしだって、強くならなくちゃ。
皿洗いとグラス洗いが一通り終わった
あたしは、付けていたエプロンを脱ぎ
ながら家に繋がる廊下を歩いた。
薫くんが家に来てから時々メールした
りするようになった。
内容はとっても普通だけど、それだけ
でもあたしの心をポッとさせる。
だけど薫くんは皆の薫くんだ。
あたしだけが独り占めしちゃいけない
最近気付いた“暗黙のルール”という
のが女子の間であるらしい。
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