‐白雪姫と悪魔なアイツ‐
「へぇ…。応援するね…」(薫SIDE)
「……………」
それからお互い何も喋らずに、俺は姫
ちゃんを送り届けた。
「薫くんの好きな人って…、あたした
ちと同じ学校??」
姫ちゃんは玄関に入る手前にある小さ
な門に両腕を置き、門を挟んで俺に話
しかけてくる。
「あ、うん。…まあ」
襟足を掻きながら照れ笑いを浮かべる
それは姫ちゃんなんだよ。
俺は姫ちゃんが好きなんだ。
「へぇ…。応援するね…」
「さんきゅ」
バタンッ!!
姫ちゃんの表情は分からなかったけど
これって、ヤバくね??
「完全間違えたーーー!!」
頭を抱えてしゃがみ込む俺の姿を、綺
麗な星空が見下ろしていた。
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