銀色の月の華に太陽を

「お前の歌次第でバンドに入ってやってもいいよ。俺の心を動かせたらね。」

「ほんまかいなっ!!璃乃これはチャンスやッッ!!」

そんな恭弥の挑発に璃乃はニヤりと笑い返した。

「……あたしに惚れたら地獄だよ??」

そう言って璃乃はマイクの前に立った。

そして僕と唯はその後ろに立って、唯のギターソロから曲が始まる。

唯の快調ではじけるギターのメロディに、僕のヘビーなベーズ音を重ね、それに璃乃のハスキーで高音が出るなんとも美しい歌声をつける。

―――パチパチパチ…

「こりゃぶったまげた…。でもやっぱまだ足りねぇな~。」

「頼む恭弥!!一生のお願いや!!俺らのバンドに…」

「璃乃ちゃん…。惚れたよ…お前の歌に。」

「………当然だろ??」

「俺が入ったら、向かうとこ敵無しになっちまうけど、覚悟はいいな??」

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