銀色の月の華に太陽を
【Storms】
ヒロと…てかStormsとの出会いは結構印象強い。それは、俺達が中学に入学したばかりのころのことだった。
「なぁ、唯。一応軽音部あるみたいだけど、どーする?入る?」
「あほぉ、軽音部ったってなぁ、どーせ名前だけや。みんなサボってるに決まってるやろ。真剣にやってるやつなんて1人もおらへんよ。」
「ふーん。そっか…じゃ、俺バスケ部に入ろっかなぁ。」
「あぁ瑞稀、バスケ得意やもんな!!えぇんちゃう?ちゃんとベースの練習もするんやったらええでっ!!!」
「………。やっぱやめた…」
そんな中、階段を女子のお姉様方が慌ただしい様子で駆け上がっていく。
「あー、そんなに走ってしもたらパンツ見えてしまうやろが…あ、見えた。」
「いったい何しに行くんだろうねぇ…パンツ見えた。」
「それはね~、俺達のライブを観に行ってるんだよ~っ。よしっ、純白ッッ!!!」
「純白たまんねえ!…って…どちらさんですか?」
「え?俺?名乗るほどのもんじゃねぇよ。あ、つーかお前ら暇?暇ならちょっと付き合えよ。」
そう言ったこの…いかにも柄が悪く、銀髪で厳つく、だけどイケメンで、危険な匂いたっぷりの男に付いて行った。