俺の恋愛【BL】
身にならなかった授業が終了し、小学生の頃からの腐れ縁である和輝と共に食堂にいた。
親友と言っても過言ではない和輝ではあるが、あの日の話をするつもりはなかった。
話すという事は、思い出すという事だから。
たわいもない話をしていると、フワッと後ろから抱き締められる感触。
視線を下げると首に腕が巻き付いていた。
振り返ろうと首を捻りかけた瞬間、「会いたかった」と女ならば確実にときめくであろうと思われるような甘い声が耳元で囁かれ背中がゾワッと身震いした。
もう振り返るのも嫌だった。
振り返らなくてもわかってしまったんだ。