時間屋

「…その仕事、いつからですか?」


話題を変えるべく俺がそう聞くと、華子さんは書類を眺めた。


「ええと…"契約後すぐにでも"だとさ。もう行くか?」


俺は少し考えてから、頷いた。


早く終わらすに越したことはない。


「そうくると思った。ほれ、依頼人の住所」


「あ、ありがとうございます」


華子さんからメモを受け取り、住所を見た俺は驚いた。


…うちの近くじゃん。


でも俺、あんま散歩とかしないからなー…。


「じゃあ頼むぞ、うちのNo.1!」


「…やめて下さいって、それ」



この時俺は、軽く考えていた。


Sランクっていったって、すぐに終わるだろう、って。



…だから、まさかあんなことになるとは。





思ってもいなかったんだ。






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