双子愛 〜悲シキ運命ノ糸〜
それからたくさんメールをした
部活や学祭、友達、クラスのこと、
テストのこと、先生の悪口…
堀内君は話題をくれるけど
あまり自分のことを言わなずに、あたしのことを聞くばかりだった。
授業中もたまにメールして
昼休みもメールして、あっという間に放課後になった。
「それは咲希に気があるんだよ」
昨日の続きの学祭準備をしてる最中に絵里が言った。
「…え?」
「好きになったら相手のこと、少しでも知りたいでしょ?だからメールで咲希のことばっかり聞くんだよ」
「でもただ聞かれただけでなのに、そこまで考えないよー」
「考えるの!」
「早とちりじゃ…」
「早とちりじゃない!」
絵里の強い押しに何も言えずにいると、誰かに後ろから頭を叩かれた
「作業しろよ、学祭まで時間ないんだぞ」
「良太…何も叩くことないでしょ?!」
「叩かなきゃ分かんないだろ?」
そう言うと良太は面白そうにあたしの髪をぐしゃぐしゃと掻き乱した
「ちょっと、何すんの?!」
「お前にはそっちの方がお似合いだって」
「ふざけないでよ!」
あたしが良太にそう言うと先生が来た
3組の担任をしている佐山先生だった。
「全くだ、ふざけすぎだぞ永田」
「…はぁい」
少し静かになった良太にあたしは笑いを浮かべた