双子愛 〜悲シキ運命ノ糸〜
 
 
「うちのクラスに暇そうな生徒がいたから手伝わそうと思ってな」



そう言って先生の後ろには



「先生、ちょっとひどくね?」



堀内君の姿が見えた。

それじゃ、と先生はさっさと教室を出て行った。



「咲希、俺は何すれば良い?」

「え?えっと…」



突然話しかけられて驚いた
さっきまで普通にメールをしていたのに直接話すとなると、なんだか少しくすぐったい

絵里の言葉もあって意識してしまう



(なんか恥ずかしいなぁ…)



「修平は、俺と一緒に展示物運ぶんだぞ」

「えー、俺が?」

「男だろ?ほら軍手しろよ」

「はいはい」



良太が堀内君に軍手を渡すと2人でさっさと展示物を運んで行った。

そんな良太の背中を見ながら絵里が



「良太の奴、KYなんだから!」



と、嘆いた。

だけど堀内君を意識してしまうあたしは、良太の機転に心のどこかで安心していた。



「何言ってんの、あたし達もやろ?」

「咲希と2人きりにしたかったのに…」

「絵里ってば!」

「じょ、冗談だよーっ」
 
 
< 18 / 18 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop