音のない世界 ~もう戻らないこの瞬間~
優ちゃんとリカちゃんが教室から出て行った。
さて、あたしも帰る準備しなきゃ。
これで重い教科書も引き出しの中に戻る。
毎日毎日こんな教科書たちを持ち帰っていたからあたしの肩は痛い…… 痛い。
「あれっ? まおちゃんはまだいたの。
さっき愛川と友川が帰っていくの見たけど……」
「陽太くんだ!
テストお疲れさま。
あたしはこの後、耳鼻科に行くから帰るの」
「ん、お疲れ。
そっか、今日は通院日か。
上がっていればいいね」
「うん」
退院して今日で2回目の通院。
本当は先週の予定だったんだけど『テスト前だから』って言ってくれて今日になったんだ。
退院明けの1回目の検査の時も結構聴力が回復していたからかな?
「陽太、行かないのか?」
「あっ、悪い悪い。
今行くから、ちょい待って?」
さて、あたしも帰る準備しなきゃ。
これで重い教科書も引き出しの中に戻る。
毎日毎日こんな教科書たちを持ち帰っていたからあたしの肩は痛い…… 痛い。
「あれっ? まおちゃんはまだいたの。
さっき愛川と友川が帰っていくの見たけど……」
「陽太くんだ!
テストお疲れさま。
あたしはこの後、耳鼻科に行くから帰るの」
「ん、お疲れ。
そっか、今日は通院日か。
上がっていればいいね」
「うん」
退院して今日で2回目の通院。
本当は先週の予定だったんだけど『テスト前だから』って言ってくれて今日になったんだ。
退院明けの1回目の検査の時も結構聴力が回復していたからかな?
「陽太、行かないのか?」
「あっ、悪い悪い。
今行くから、ちょい待って?」