音のない世界 ~もう戻らないこの瞬間~
――― 放課後。
「木下さん、お入りください」
朝からずっと調子が悪かったので学校帰りにママと待ち合わせして病院へやって来た。
春休みの二の舞にならないようにって事で、今回は早めにやって来た。
「うーん、下がっているね」
「……… そうですか」
今日来たのは、あたしが入院していた総合病院…… では無く。
初めに通っていた個人病院。
相変わらず、きれいな造りで人はガラガラ。
平日だから?
「入院していた時はどれくらいまで上がった?」
「重なる…… とまではいかなかったけど、ほぼ重なっていました」
治療終了! そう言われたのが今からちょうど数週間前の5月末。
あれから数週間経った今。
「疲れているからかな?」
あたしの聴力は下がってしまった。
「木下さん、お入りください」
朝からずっと調子が悪かったので学校帰りにママと待ち合わせして病院へやって来た。
春休みの二の舞にならないようにって事で、今回は早めにやって来た。
「うーん、下がっているね」
「……… そうですか」
今日来たのは、あたしが入院していた総合病院…… では無く。
初めに通っていた個人病院。
相変わらず、きれいな造りで人はガラガラ。
平日だから?
「入院していた時はどれくらいまで上がった?」
「重なる…… とまではいかなかったけど、ほぼ重なっていました」
治療終了! そう言われたのが今からちょうど数週間前の5月末。
あれから数週間経った今。
「疲れているからかな?」
あたしの聴力は下がってしまった。