音のない世界 ~もう戻らないこの瞬間~
Act.9
視線の先
白い息が、空へと消えていく。
「寒ーい」
「新学期から何言っているの? シャキッとしなよ」
「はーい」
長いようで…… 短かった、冬休みが明けた。
今日からまた、新学期。
菜々も、今日から学校みたいなので。 二人で登校。
菜々は私服だから…… なんだか暖かそう。
あたしなんて、コートを着ていたって足は寒くて真っ赤。
「まおって、そんな可愛い“手袋”持っていた?」
「…… クリスマスプレゼント」
命の次の…… 次の次くらいに大切な携帯をいじるのに手袋は邪魔。
だから、今までいくら寒くても手袋だけははめなかったけど。
「可愛いね」
「うん、ありがとう」
あたしの好みが分かっているのか。
12月24日にあたしの元にサンタがやって来たんだ。
『まおへ
寒がりなんだから手袋もしろっ。
“優しい”サンタより』
「寒ーい」
「新学期から何言っているの? シャキッとしなよ」
「はーい」
長いようで…… 短かった、冬休みが明けた。
今日からまた、新学期。
菜々も、今日から学校みたいなので。 二人で登校。
菜々は私服だから…… なんだか暖かそう。
あたしなんて、コートを着ていたって足は寒くて真っ赤。
「まおって、そんな可愛い“手袋”持っていた?」
「…… クリスマスプレゼント」
命の次の…… 次の次くらいに大切な携帯をいじるのに手袋は邪魔。
だから、今までいくら寒くても手袋だけははめなかったけど。
「可愛いね」
「うん、ありがとう」
あたしの好みが分かっているのか。
12月24日にあたしの元にサンタがやって来たんだ。
『まおへ
寒がりなんだから手袋もしろっ。
“優しい”サンタより』